猫好き文豪と武将のはなし。猫は時計の代わりになるのかも。

ねこのはなし



こんにちは。
ねこイラストレーターのわかおちこです。

猫好きな文豪はたくさんいますね。
猫との仲睦まじい写真を見ていると、なんともほっこりします。

作品にも猫が登場して、さらにほっこり!

猫と火鉢と室生犀星


火鉢に手をかけた姿がとても愛らしいトラ猫ジイノ。
その姿を微笑ましく見つめる、詩人で小説家の室生犀星です。

猫好き文豪と愛猫の、最高にほっこりする写真をイラストに。
Adobe Frescoを使用して優しい水彩風にしました。

ふたりの雰囲気が伝わればうれしいです。

猫のうた


室生犀星は動物に特別な思いがあり、作品の一冊に『動物詩集』があります。
その中のひとつ『猫のうた』をご紹介します。

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猫は時計のかはりになりますか。
それだのに
どこの家にも猫がゐて
ぶらぶらあしをよごしてあそんでゐる。
猫の性質は
人間の性質をみることがうまくて
やさしい人についてまはる、
きびしい人にはつかない、
いつもねむつてゐながら
はんぶん眼をひらいて人を見てゐる。
どこの家にも一ぴきゐるが、
猫は時計のかはりになりますか。

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“猫は時計のかはりになりますか”
この一節が印象的です。

頭に浮かんだのは、鹿児島県にある猫神社のことでした。

猫と時計と島津義弘


猫神社は、武将島津義弘が建立した神社です。


豊臣秀吉が朝鮮出兵する際、
豊臣軍だった島津義弘が7匹の猫を引き連れて戦場に連れて行ったそうです。


猫たちの役目は、時計のかわりになることだったと言われています。

猫は明るさによって瞳孔を大きくしたり細くしたりして、網膜を保護しています。
猫たちの瞳孔の開き具合によって時間を推測できる、ということです。

戦が終わり、島津義弘と帰還した猫はヤスとミケの2匹。
ヤスとミケ亡き後、島津義弘は猫神社を建立したそうです。

共に戦地に立ち帰って来れなかった、5匹の猫たちの供養のためでもあるのでしょうか。

戦場に連れて行くあたり、島津義弘自身は猫好きではないのでしょうが…
人にも動物にも義を尽くそうとした方ではあったようです。

猫は時計の代わりになる?


室生犀星も猫の瞳孔の開き具合で時間を推測することはあったのでしょうか。

うちの猫は、ご飯の時間になるとゲージの中で待ったり、7時くらいになると大きな声で鳴いて家族を起こしていました。

これは猫あるあるではありませんか?


そういう意味では、猫は時計の代わりに…なるのかもしれません。


ここまで読んでくださり
ありがとうございます。


わかおちこ